行政書士試験の合格率はおよそ6~10%と非常に狭き門。
せっかく難しい勉強をして得た法律の知識は、行政書士として働く場合はもちろんのこと、そうではない場合についても日常生活の様々な場面で役に立つことが非常に多くあります。
本記事では、行政書士の資格を持つことで得られるメリットや資格そのものの魅力について、いくつか事例を交えつつご紹介していきたいと思いますので、一緒に見ていきましょう。
法の知識が身に付く!
まず、私たちの生活についてまわる法律。
もし、自分がお店を開くことになったり、家を建てるときに自分で書類作成ができるのはもちろんですが、日常生活でどういったことが違法になるのか、またトラブルが起きた際に法律の知識があれば堂々と対応することができます。
例えば、訪問販売などで契約を結ばされた場合も、消費者契約法の規定では、その後6ヵ月以内であれば契約を取り消すことが可能なんですね。
法律を知っていれば、いざというときも落ち着いた対応を取ることができます。
また、健康食品や自動車などクーリングオフできない例もあります。
そういった時は、何がなんでも契約前に帰ってもらわないといけません。
そして、あまり直面されている方は多くはないかもしれませんが、相続等で登場する「遺言書」に関しては、以下のような決まりがあります。
- 遺言書は本人が生きているうちは、まだ“遺言書”ではない
- 本人が生きているうちは封は開けられない
- 故人が自分で書いた遺言書を家族などが勝手に封を切ると罰金が科せされることがある(家庭裁判所で検認されないといけない)
法律の勉強をして、正しい知識があれば、遺言の作成時や相続時にもめることもないかもしれません。
ちなみに、上記は行政書士試験の勉強以前に「カバチタレ」という行政書士を題材にしたマンガで得た知識だったりします^^
資格があれば開業できる!
行政書士の仕事は、パソコンとプリンターさえあれば、自宅でも開業が可能です。
多額の設備投資の必要もなく、自宅で時間を見つけて仕事ができるので、土日の副業や家事や育児に忙しい主婦の方でも自分のペースで働くことができるという点で非常に魅力のある仕事だと言えます。
ちなみにインターネットで「行政書士 在宅ワーク」や「行政書士 SOHO」なんかで検索すると結構な数の求人が出てきますので、資格さえあればすぐにでも仕事が出来る感じになっております。
ほんと、いい時代になったもんですね^^
働き方次第で収入を増やすこともできる!
これは自営業をされている方全般に言えることですが、頑張りしだいで仕事量を増やすことができます。
家事や育児が忙しい時期は、自分で仕事をセーブして、時間に余裕ができたら、どんどん営業をかければいいのです。
※もちろん営業するためのスキルが必要ではありますが、、
仕事内容も営業の許認可から車庫証明や遺言書の作成や調査など多岐に渡るので、いくらでも可能性があります。
また、行政書士の報酬というのは、自由に決めて営業することができます。
営業の許可申請は1~10万円前後の報酬が相場なので、お小遣い以上、また件数によってはかなりの年収が期待できます。
なお、以下は少し古い情報ですが、飲食店営業許可申請書と自動車保管場所申請書の手続きで発生する報酬相場の分布となっております。
(円グラフをクリックで拡大できます)
就職・転職に役立つ!
書類選考や面接の場において、行政書士資格を持っているということは、法律に関する知識を身に付けていることの他に、難関資格を突破できるだけの学力、思考を持っているという証明にもなります。
これは法務事務所以外の一般企業への就職活動をする際にも非常に強力な武器になることはもちろん、面接官との会話のキッカケになったり、仕事においても上昇志向のアピールにもなります。
※異業種であればあるほど履歴書に行政書士が書いてあれば鉄板で突っ込まれます(^^
困難な壁を乗り越えるための努力や工夫の仕方は、仕事で困難に直面した時に活きてくるスキルであり、企業側としてもそういったスキルを持ち合わせた人材をひとりでも多く採用したいというのが本心です。
面接では、今までの失敗談やそれらに対するソリューション(解決法)を聞かれることが多いので、資格取得の勉強をしてきたことが良いネタになることは言うまでもありません。
また、最近では大学在学中に行政資格を取得する方も増えてきており、少しでも就活を有利にしようとする現われだとも言えます。
まとめ
以上のように、行政書士資格を持っていれば、法務関係の仕事が出来ることにプラスαで様々なメリットがあります。
法律という非常に難しい分野の勉強ではありますが、この資格取得に向けて得た知識や努力は生涯自分の糧(かて)になると言えます。
今や、大きな企業でも倒産やリストラが当たり前のように行われるこのご時世。
将来に備えて、自分で生きていく力を身に付けて保険はかけておきたいですね。
行政書士の資格は働き方も様々なので手に職を付けるという時に選択肢に入れておくべき資格だと思います。
ちなみに、行政書士の受験者・合格者は下は10代から、上はなんと70歳代までいます。
(平成26年度の合格者で最低年齢は15歳、最高年齢は76歳)
勉強は、年齢を重ねるとどんどん難しくはなりますが、強い志と行動が伴えば出来ないことはありませんので、ぜひぜひチャレンジしてみましょう!