行政書士の通信講座を始める前に読むブログ!!
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虫眼鏡犬
通信講座の受講を検討する場合、その講座を受講することで本試験に合格することが出来るのかどうかが気になるポイントとして挙げられます。

特に行政書士においては、一般の試験合格率が10%以下となっているため、少なくとも10%以上、欲を言えば倍くらいの合格率があればかなり安心材料になってくるでしょう。

ただし、近年においては行政指導により過度の広告が制限されているということもあり、資格学校の公式サイト上での合格率表示もほとんどないですし、直接電話で受講生の合格率を聞いても教えてくれなかったりと、情報収集のハードルがかなり上がっております。

「じゃぁ、結局知る方法はないんじゃね?」となってきますが、実はある条件を満たしている通信講座については合格率を調べる方法があります。

本記事では、その方法とどういう部分を見て判断すればよいかをご紹介したいと思いますので、一緒に見ていきましょう。

教育訓練給付制度の検索システムを利用する

教育訓練給付制度 検索システム
資格学校で運営されている一部の講座については、教育訓練給付制度の指定講座となっているものがあり、制度を利用できる方が受講すれば、講座修了後に受講料の最大20%が返ってくるという受講生にとっては非常にありがたい制度となっております。

なお、教育訓練給付制度の詳しい内容については、本ブログの「これで解決!教育訓練給付制度の条件と申請方法をまるっと解説」でまとめておりますので、そちらを参考にしてください。

で、教育訓練給付制度の指定講座だとなぜ合格実績を調べることが出来るかというとですね、この制度については年度ごとに資格学校から厚生労働省に申請手続きを行う必要があり、年度終了時にはその対象講座の実績報告をする(「現況報告書」という書類を提出)義務が課せられます。

これだけだと厚生労働省と資格学校の間だけのやり取りなので、一般的に知る術(すべ)はなさそうに思えますが、実はこの現況報告書に記載されている講座の運営実績情報については、厚生労働省が運営している「教育訓練給付制度 検索システム」というWebサイトに全てアップされちゃいます。

しかも、この検索システムは一般公開されてますので、まぁ誰でも見れるわけです。

もちろん、教育訓練給付制度が適用されていない講座に関してはこの検索システム上にも挙がっていないため、調べることは出来ないのですが、近年では教育訓練給付制度の指定講座であることが、ある種のブランドと化している雰囲気もあり、その数は年々増えております。

あと、資格学校全体の合格率という点においても、この検索システム上では判断出来ないのですが、一部の情報を確認することが出来れば大まかな傾向が掴めるので有効な判断材料になるとも言えます。

具体的な調査方法

では、教育訓練給付制度の検索システムを利用した具体的な調査方法を解説していきます。
目的のページまではいくつか手順を踏む必要がありますので、ここでは行政書士の通信講座・eラーニングの合格率を調べる手順を画面付きで説明していきます。

教育訓練給付制度 検索システム

①分野・資格名で検索

画面説明1

②通学講座のチェックを外す&行政書士にチェックを入れて「検索」をクリックする

画面説明2
今回は、通信講座、eラーニングに絞って調べておりますが、通学講座に絞る場合は「通学講座」のみチェックを残して検索すればOKです。
なお、上記ページに表示されている対象資格がかなり多いのですが、ブラウザの検索で「行政書士」で調べるとすぐに見つかるのでその方法がおすすめ。

③対象となる資格学校が表示されるのでお目当ての資格学校を選択

画面説明3
現時点(2016年)では、9校の資格学校が検索に引っ掛かってきますので、この中で調べたい学校をクリックします。
※パッと見た感じ大手・有名どころが多いです。

④講座を選択する

画面説明4
今回はLECを選択してみました。
LECでは現在、パーフェクトコースのDVD講座とWeb・音声DLの2講座が教育訓練給付制度の指定講座となっております。
で、ここから詳細を見るには、「詳細情報」をクリックして先に進みます。

⑤合格率をチェック

画面説明5
詳細画面の真ん中あたりに資格取得状況の欄があります。
ここに教育訓練給付制度を利用した方の受講者数、受験者数、合格率が掲載されており、赤枠の部分が受講者の合格率となってます。
※やっとですね。。

この詳細ページには、「受講者に対する習得度・理解度についての具体的な助言・指導方法」や「受講中・修了時における資格取得・就職へのバックアップ体制」の情報も掲載されてますので、確認しておくとよいでしょう。

なお、確認出来るのは過去3年分となっており、少しタイムラグもあってか昨年度分がまだ見れない状態でした。
まぁ、これは時期がくれば更新されると思います。

駆け足でしたが、調べる方法としては以上となります。

では、最後に具体的にどの数字をどう判断すればよいかをご紹介していきます。

2つのポイントを重点的にチェック

確認するべき部分としては合格率はもちろんですが、そこに至るまでの受験率も非常に重要なポイントだと考えてます。

受験率と合格率

受験率とは、本試験の受験を行った人を講座を受講した人(厳密には教育訓練給付制度の申請をした受講者)で割った数値であり、簡単に言えば、講座を受講して脱落せずに受験にまでこぎつけた確率とも言えます。

特に教育訓練給付制度の指定講座に選ばれている講座については、初学者を対象としたものがほとんどとなってますので、いわば初学者でも挫折せずに試験対策をすることが出来た確率とも言い換えることが出来ます。

もちろん、仕事の都合などで仕方なく受験できなかった方も含まれているとは思いますが、それらはおそらく少数だと判断出来ますので、上記の考え方でも問題ないかと思います。

で、上記の図で出しているのはLECの講座の受験率、合格率となってますが、これが良いのか悪いのかが判断しずらいところだと思います。

それを踏まえて、管理人のほうで、この検索システムから調べることが出来る行政書士の通信講座・eラーニングを対象に受験率、合格率の合算数値を算出してみました。

■行政書士講座の受験率/合格率の全体平均(平成25年度)
受講者数2,743人
受験者数1,607人
合格者数239人
受験率58.59%
合格率(合格者/受験者)14.87%

上記より、受験率の平均は60%弱、合格率の平均は一般合格率の1.5倍弱(平成25年度は合格率10.10%)ということが見て取れると思いますので、先ほどLECの受験率、合格率がどうなのかが判断つくかと思います。

■LECの結果と全体平均の比較
LEC全体平均比較
受験率35.60%58.59%悪い
合格率31.30%14.87%良い

このことから、LECは途中リタイア率が平均より高いが、やり切った場合の合格率はかなりイイ、ということが読み取れます。

まぁ、受験率/合格率だけの比較で受講の判断をするのは多少強引な気もしますが、講座を選ぶ際の有力なヒントになることは間違いありませんので、お目当の講座があればチェックしてみるのが吉ですね。

なお、本記事では教育訓練給付制度の指定講座の受験率/合格率の調査方法に着目した内容となっておりますが、以下の記事では各資格学校毎の受験率/合格率を抽出し比較しておりますので、手っ取り早くチェックされたい方はぜひご覧ください。

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